僕たちは #NoCode とどう付き合っていくのか

 
こんにちは。@nabettu です。Webやアプリのフロントエンドを専門としているエンジニアです。
最近もAmazonがNoCodeサービスを出して話題になっていましたね。
今日はざっくり以下の立場によって所謂Web系のみなさんがどうNoCodeと付き合っていくべきかという個人的な意見を書いていきます。
※エンジニア以外の職種はコードを書かない・今後も書けるようにする予定が無いとします。
 
  • エンジニア
  • デザイナー
  • ビジネスオーナー・ディレクター職

エンジニアはNoCodeとどう付き合うか

個人的にはエンジニアが仕事で触る事は今のところそこまでないので進んで触らなくてもいいかな?とは思ってます。
 
NoCodeの名の通り、コードで書ける事以上の事ができるわけではないので、触るとしてもエンジニアなら自分の専門分野に近いサービスなら学習コストが低いです。そのため、やるってときに覚えれば基本的にヨシ!

すぐ使える必要はないけど知っておくと便利

とはいえ便利なサービスを知っておくと「自分で手を動かさなくても良くなる提案」ができます。
 
例えば今私が所属しているチームではネイティブアプリを作っていますが、アプリ紹介用にはSTUDIOというサービスを使ってランディングページを作っています。(STUDIOはビジュアルエディターでhtmlやcssを書かずにWebサイトが作れるNoCodeサービスです。)
 
エンジニアのリソースをアプリ開発に集中したいため、利用規約などもSTUDIOに集約しデザイナーさんに直接STUDIOを編集して更新してもらっています。
 
こういった提案が出来ると、自分の専門分野に集中出来るので「何が出来て何ができないか」は知っておくと便利ですね。
(これはもちろん一長一短で、そのポジションを担っていた人の仕事がなくなるという可能性もあります。「NoCodeで仕事がなくなる」エンジニアの分野は確かにあると思います。)

デザイナーはNoCodeとどう付き合っていくか

自身でコードを書かないデザイナーで、なおかつチームでエンジニアリソースが潤沢でない場合、選択肢としてNoCodeを知っておくと強みになると思います。
 
前述したようなSTUDIOのようなサービスを使えば、エンジニアの手がなくてもWebサイトを納品することが出来ます。(とはいえもちろんhtml,cssの前提知識が無いと難しい部分はありますが。)
 
例えば今までコーポレートサイトを制作するとなった場合にはWordPress等を使うのが一般的でしたが、そういった場合にもNoCodeを使ってエンジニアリソースを割かずに制作するような案件が増えてくると思います。
 
もちろん何を作るにもエンジニアリングの知識がある程度必要なことに変わりはありませんが、NoCodeを利用する事によって最低限必要なエンジニアリングの知識レベルが下がってきています。デザイナーの腕だけで作れるものの規模感がNoCodeによって広がって来ていますので、これから先「〇〇というNoCodeサービスが使えるデザイナー」としての仕事も増えていくと思います。

ビジネスオーナー・ディレクター職はNoCodeとどう付き合っていくか

まず、エンジニアの項で書いたような「実はエンジニアリソースを割かなくても作れる」判断が自身でできるならそれに越したことはないですね。(もちろん技術的なフィジビリティなどはちゃんとエンジニアと相談しましょう。)
 
また、特にスタートアップや新規事業のようなスピードが求められるフェーズでは「50点のプロダクトでも早く出せるならそっちのがいい」というタイミングが出てくると思います。
NoCodeサービスを使うとコードを書いて作るよりは、そのサービスの目的に沿ったものなら基本的に早く動くものができるので仮説検証フェーズでは非常に役に立つツールになるはずです。
もちろんスケールさせるフェーズでそのままNoCodeで突き進むという手もありますが、相応の痛みが伴いますので切り替えポイントはエンジニアと相談しながらできるといいですね。

まとめ

NoCodeという言葉は最近かなり独り歩きしているのですが、サービスは多岐に渡ります。
  • Bubbleなど、ビジュアルプログラミング的にWebサービス等を作れるものは結局設計にエンジニアの知識が必須です。
  • バックオフィスの業務を効率化するサービスであるAnyFlowなどはエンジニアリングの恩恵をエンジニアでなくとも簡単に享受できます。
 
NoCodeの文脈で「結局ちゃんとしたものは作れない」という意見も耳にすると思います。もちろんコードが書けるならそっちのがいいのは当たり前で、開発スピードを出すためor少ないリソースで作るためにある程度の制約は受け入れる必要はあります。
しかし大手もガッツリ参入してきている分野で流れも早いですので、
  • 作るものによっては制約が気にならなくなるレベルになる
  • NoCodeをやめて普通に開発するように切り替える際のコストが下がる
ようにはなっていくと思います。
特に冒頭のAmazonの参入は、NoCodeでプロトタイプを作ってもらって、拡大期にそのままスムーズにAWSに移行してもらうロックインを目的にしている部分があると思います。そうなると切り替えコストが低いことを売りにしてくるのかな〜とも。
 
逆に
  • 「エンジニアの仕事は今後なくなっていく」
という意見もありますが、これは一部の分野では確かにそうなので否定できません。
ですがWebページ以上のものを作るとなると「プログラミングの知識はいらなくなる」ということはないですね。
なので、エンジニアリングを発揮する分野がコードを書くということから離れていく可能性は大いにあります。まぁ結構今もそういう流れは至るところでありますよね。
 

ともかく自分の手で触ってみよう!

あとは、とにかくNoCodeサービスを触ってみるハードルは低いので、興味が出てきた人はどんなことができるか実際に触ってみるといいかと思います。
STUDIO以外にもオススメは、、、Glideがスプレットシートから情報を一覧するWebサイトやローカルガイドをサッと作ることが出来て楽しいですよ〜

おっと!ここで宣伝

ところで皆さんが今読んでいるこの記事ですが、実は私が今作っているNoCodeサービスの上で動いています!笑
といってもビジュアルプログラミングなどの複雑なものではなく、Notionで書いたテキストがそのままWebサイトにできて、見た目を色々カスタマイズできるという感じのサービスを作っています。
※ Notionは文章やタスク管理等を一元管理できるサービスで"色々機能が増えて便利になったEvernote"みたいな感じです。
 
まだ作っている途中なのですが、もしご興味あれば以下のサイトでサービス概要説明をやっているので見ていって下さい〜🙏
 
以上最後までお読みいただきありがとうございました!
もしよければご感想をツイートしていただけると励みになります。